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う~ん、美味しい!!という幸せ~粗食粗呑の日々~

美味しい食事や美味しいお酒そして料理の日々を楽しくつづります。

ぜんまいの想い出

元旦は父方のおじいちゃん・おばあちゃんのお家へ、2日は母方のおじいちゃん・おばあちゃんのお家へ、普通はここまで。別に複雑な家庭に育った訳ではないけれど、母方の兄弟姉妹が考えられないぐらい多く、嫁ぎ先の兄弟姉妹と何故か結婚する事が多かったからだろうか、僕には3日に行くおじいちゃん・おばあちゃんのお家があった。

 

僕は3日のお家に行くのが毎年楽しみだった。他よりたくさんのお年玉が貰えるからでもなく、田舎に行くわけでもない。何よりの楽しみは、そのおばあちゃんが作ってくれた他のお家では食べられない純和風のお料理が絶品だった事だ。子供のころの記憶だから、少しばかりいい加減なところもあるけれど、豪華ではないが全てが手作り(・・・のように思えた)で、きめ細かに作られたおせち料理にときめいた。

 

中でも、蕗やぜんまいの煮物が絶品だった。大人に合わせる性格だったわけではないけれども、他の親戚連中が部屋の中や外をかけめぐっている時に、僕は酒を浴びている大人に混じってもくもくとそれらを食べていた。「たっちゃんは、随分と不思議なものが好きなのね」と毎年のように言われた。

 

旬でもないのに何故お正月にぜんまいだったのか、今になって不思議に感じるけれども、久々に食べたくなって乾燥ぜんまいを買ってきた。僕はナムルに入っている薇が格別に好きなので、これを作った。びっくりするぐらい簡単で、水で戻し、ごま油で少し炒めた後に、醤油とみりんと僕はすりおろしにんにくを入れて水分が飛んだらできあがり~~~~~。うううううう~美味い!

正統派の僕が異端派に変身した瞬間

ほとんどの親戚が横浜市内に集中していたからか、僕にとってのお雑煮は一種類。鶏のおすまし系のお雑煮です。お餅は焼き派。うっすら焦げ目が付いてパンパンに膨らんだお餅をお椀に入れて、熱々の汁をたっぷりかけると、焦げて膨らんだ所が最初はカリカリ、少したつとヘタっとなって汁が染みて美味しいのです。

紅白が終わり、行く年来る年とかをボケっと見ていると、雪景色のお寺の参道なんぞを映した後でその地方のお節料理を紹介なんかしていた。そこに出るお雑煮は、白味噌のお雑煮や鯛が飛び出しているお雑煮、お持ちも丸いのだったり・・・ふ~~~~ん、世の中には変わったお雑煮を食べている人がいるんだな、でも、こっちは正統派だぜ。などとブツブツ言いながら年を越す。

そんな正統派な僕の正月に「奴!」はやってきた。正統派ではないお雑煮が。僕が今まで食べていたお椀の底が見える透き通る澄んだ汁ではなく、どろっとしたまったく澄んでいない汁であった。僕が今まで食べていたカラフルが色栄えは無く、全体的に暗い色使いだ。ずるずるとお汁を飲むと、う!美味しい。中身は、牛蒡・里芋・人参・・・まあいいでしょう。黒い細切りはなんだ?おお!昆布だ。そして、ちょっと赤みがかかった中太の棒は何だ!何だ!!・・・・おおおおおお~スルメだ。うまい、うまい、おかわりだ。

それは、正統派の僕が異端派に変身した瞬間だった。でも、今でも僕は正統派のお雑煮を毎年作る。昆布と鰹節で出汁をとり、鶏もも肉を投入、お塩とお酒とお醤油で味付けしたら完成。ほうれん草や紅白のかまぼこで色添えて、最後に柚子を散らせば完成だ。後は、お餅が焦げてふっくらするのを待つだけ。

2017「なます」で料理はじめ。

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黒豆に田作り、なますに椎茸や牛蒡や人参の煮物、どう考えても子供が好きな料理が並ばないお正月。僕は大好きだった。29日に近所の八百屋さんに行って野菜を選ぶとお得意さんの家には晦日に大きなダンボールで届けてくれたっけ。お刺身は常連のお寿司屋さん、大晦日に受け取りに行くと沢山のお刺身に大好物のガリをたくさん付けてくれた。

大晦日の台所ではお袋が朝から晩までお節料理を作っていた。削りたての鰹節と昆布の出汁にまみれた正しい日本のお正月の香りが充満していた。椎茸や人参や牛蒡や里芋や・・・・お節料理には色々な意味があることを作りながらお袋は説明してくれていた。

中でも紅白のお祝い色が鮮やかな「なます」が僕の好物。家の「なます」はシンプルに大根と人参のみ、魚介類や鶏肉やきのこ等は入っていないやつ。甘いでもない酸っぱいでもない、硬いでもない柔らかいわけでもない。お正月っぽいお料理、というか、他の酢の物は食べてもお正月以外食べることがない(僕は)のが「なます」。

今年最初に料理したのが「なます」。大根を薄く輪切りにしてそれを少しずつ重ねながら千切りに、人参は大根の量の10%~20%ぐらいを同じく千切りに。お塩を少々振り、最初はやさ~~~しくギュっと、柔らかくなってきたら少し強~~~くギュっギュっっと、最後はギュっギュっギュっと絞って水を切る。絞った大根と人参にお酢とお砂糖を僕は4:0.5の割合で混ぜたら出来上がり。いくらでも食べれる「なます」。今年も良い年でありますようにとの願いを込めて、更に、僕自身の大きな大きな変化に思いを寄せて、山盛りたっぷりいただきます。