う~ん、美味しい!!という幸せ~粗食粗呑の日々~

美味しい食事や美味しいお酒そして料理の日々を楽しくつづります。

ぜんまいの想い出

元旦は父方のおじいちゃん・おばあちゃんのお家へ、2日は母方のおじいちゃん・おばあちゃんのお家へ、普通はここまで。別に複雑な家庭に育った訳ではないけれど、母方の兄弟姉妹が考えられないぐらい多く、嫁ぎ先の兄弟姉妹と何故か結婚する事が多かったからだろうか、僕には3日に行くおじいちゃん・おばあちゃんのお家があった。

 

僕は3日のお家に行くのが毎年楽しみだった。他よりたくさんのお年玉が貰えるからでもなく、田舎に行くわけでもない。何よりの楽しみは、そのおばあちゃんが作ってくれた他のお家では食べられない純和風のお料理が絶品だった事だ。子供のころの記憶だから、少しばかりいい加減なところもあるけれど、豪華ではないが全てが手作り(・・・のように思えた)で、きめ細かに作られたおせち料理にときめいた。

 

中でも、蕗やぜんまいの煮物が絶品だった。大人に合わせる性格だったわけではないけれども、他の親戚連中が部屋の中や外をかけめぐっている時に、僕は酒を浴びている大人に混じってもくもくとそれらを食べていた。「たっちゃんは、随分と不思議なものが好きなのね」と毎年のように言われた。

 

旬でもないのに何故お正月にぜんまいだったのか、今になって不思議に感じるけれども、久々に食べたくなって乾燥ぜんまいを買ってきた。僕はナムルに入っている薇が格別に好きなので、これを作った。びっくりするぐらい簡単で、水で戻し、ごま油で少し炒めた後に、醤油とみりんと僕はすりおろしにんにくを入れて水分が飛んだらできあがり~~~~~。うううううう~美味い!